作物が元気に成長するためにも、雑草の除去は欠かせません。その際に、除草剤を利用しようと考える人も少なくはありません。
しかし、「どの時期やタイミングで除草剤を散布すれば良いのかわからない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
除草剤を使用するタイミングによって十分な効果を発揮できることもあれば、時期やタイミングを間違えると雑草がうまく枯れずに無駄な費用と時間をかける結果にもつながります。
この記事では、適切な時期やタイミングで除草剤を使用するためのポイントを解説しています。
記事の内容をきちんと理解して、正しく除草剤を活用していきましょう。
除草剤の基本的な使い方を理解しよう
まずは除草剤について、基本的な知識を理解しておきましょう。
除草剤には2種類あり、それぞれ下記の通り種類が分かれています。種類によって効果や散布するタイミングが異なるため、注意が必要です。
・茎葉処理型:液体タイプが多く葉に直接かけて効果を発揮
・土壌処理型:土に撒いて根から吸収させて効果を発揮
散布する場所
茎葉処理型(液体タイプ)の除草剤は即効性が高いことが特徴です。茎や葉から吸収させることで除草効果を発揮し、除草したい場所をピンポイントで選んで散布することができます。
生えている雑草に直接散布するため、土に撒いても効果は発揮しません。
そのため使用する時は、除草したい雑草をピンポイントで選び、雑草に直接かかるように散布するようにしましょう。
土壌処理型(粒タイプ)の除草剤は、成分が土の表面から地中へと浸透・吸収することで効果を発揮します。すでに生い茂っている雑草には効果が薄く、これから生えてくる雑草の予防のために使用する場合が多いです。
雨や風の強いタイミングで散布すると薬剤が流されてしまうため、注意が必要です。そのため建物の隙間や駐車場、周囲の植物に影響が出ない場所で散布するようにしましょう。
散布量
・液体タイプ:葉の表面が軽く濡れる程度
・粒タイプ:1㎡に対し10~40g
雑草の種類によっては散布量が変わることもありますが、基本的に上記を目安にして散布するのがおすすめです。製品によっても効果に違いがあるため、説明書をよく読んで使用するようにしましょう。
茎葉処理型の散布時期とポイント
即効性のある茎葉処理型の除草剤を散布する時期やタイミングについて、ここからまとめていきます。
今生えている雑草を枯れさせるために効果的な茎葉処理型の除草剤は、液体タイプのものが多いことはご紹介した通りです。しっかりと適切な時期を考慮して、散布していきましょう。
4〜10月がもっとも効果を発揮する
茎葉処理型の除草剤は、4〜10月ごろの雑草が生い茂る時期に散布するのがおすすめです。
前述した通り、すでに生い茂っている雑草に効果があるため、雑草が成長したタイミングで使用しないと十分な効果を発揮することができません。
またこの時期は雑草の成長スピードが早くなるため、雑草の成長具合をみながら早めに散布しておくと良いでしょう。
雑草が大きくなる前に散布する
すでに生い茂っている雑草に効果のある茎葉処理型の除草剤ですが、逆に雑草が成長しすぎたタイミングで使用すると、枯れた後の処理が大変です。また大きい雑草は水分を多く含んでいるため、乾燥するまでに時間がかかってしまいます。
目安として10cmほどの雑草であれば、迷わず散布するようにしましょう。
晴れが続く日に散布する
茎葉処理型の除草剤は液体タイプが多いため、一日中晴れる日を選んで散布するようにしましょう。なぜなら、雨や風によって薬剤が雑草に吸収される前に流されてしまうからです。
より薬剤の効果を発揮するためにも、ムラなく散布することが大切です。雑草全体にまんべんなく、全体が濡れるように散布をしましょう。
土壌処理型の散布時期とポイント
土に粒タイプの薬剤を撒く土壌処理型は、これから生えてくる雑草の予防に効果的な除草剤です。
散布する時期によっては夏場に生える雑草の抑制にもつながるため、適切な散布時期を見極めましょう。
春先と秋がもっとも効果を発揮する
土壌処理型の除草剤は、2〜3月の春先や9〜10月の秋口に散布するのがおすすめです。
薬剤が土に吸収されて効果を発揮するまでには、時間がかかることが特徴です。そのため、雑草が育ち始める前の春先に散布することで、もっとも効果を得られるでしょう。
効果がで始める頃には、夏に向けて成長する雑草の成長を抑制する効果も期待できます。また雑草の繁殖期に合わせて効果を発揮するため、翌春の発生も抑えることができるのです。
また土壌に吸収された薬剤は持続期間が長く、短いものでも3ヶ月、長いものだと9ヶ月ほど効果を発揮します。年間を通して夏頃と秋頃の2回に分けて散布することで、雑草の生えにくい環境を通年作ることができます。
草刈り直後などのタイミングで撒く
土壌処理型の除草剤は雑草が生い茂っている状況だと、地中に薬剤が届かないため効果を最大限に発揮することができません。
そのため土壌処理型の除草剤を撒く前には、しっかりと草刈りをした後など、雑草が生えていない状態で散布する必要があることに注意が必要です。雑草が生い茂っていると効果を発揮できないため、ムラなく雑草を刈っておきましょう。
雨上がりや雨が降った翌日に散布する
粒タイプの薬剤のため、強い雨や風の日に散布すると遠くまで飛散する恐れがあるため注意が必要です。とはいえ、基本的には時期を問わずいつでも散布することができるため、天候を見ながらタイミングを見計らいましょう。
前日に雨が降るなど、土の表面が湿っている状態だと一番タイミングがいいと言えます。
土が湿っていることで、薬剤が溶けやすく風が少しくらい吹いても飛ばされません。
除草剤を散布する際の注意点
除草剤は植物が元気に育つためにも欠かせない道具ですが、薬剤であるため使用する際はしっかりと注意しなければいけない点がいくつかあります。
安全に配慮して植物を育てるためにも、下記の注意点をしっかりと覚えておきましょう。
・手袋やマスクやゴーグルを使用するなどして皮膚や目・鼻を晒さない
・近隣などへ配慮して使用する
・除草剤を撒いてはいけない場所について確認する
以上をしっかりと守り、安全に除草剤を使用してくださいね。
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