植物に害虫が発生する前に、病害虫の対策と予防方法を知ろう

園芸や農業などを行う上で切っても切り離せないのが、「病害虫」による被害です。害虫被害だけではなく作物の病気にも関わるため、対策は徹底したいと思う方も多いはず。

病害虫の被害は、日射不足や長雨などによる湿気といった環境が影響したり、栄養不足などによる作物の衰弱から来たりする場合が多いです。

そのため、まずは病害虫そのものを寄せ付けない工夫をしていくことが大切と言えるでしょう。園芸や農業を行う上でも、植物にとって成長しやすい環境を作ることが大切です。

病害虫の対策におすすめな11の項目

植物が健康に成長するためには、周囲の環境がとても重要になります。また植物には病害虫がつきものですが、これらも生態系の一部となっていることは忘れてはいけません。

しかし周囲の環境バランスが崩れることによって、病害虫による被害が発生するのです。

被害を減らすために農薬を使うこともできますが、それでは病害虫の天敵となる昆虫も死滅させる結果となり、生態系のバランスを崩す原因になりかねません。

病害虫の被害を減らすためには、下記のバランスを考えながら対策を行う必要があります。

・耕種的防除:栽培方法を変える
・物理的防除:直接的な接触を遮断する
・生物的防除:天敵やフェロモンを利用
・化学的防除:農薬を使用

それでは上記の防除方法を考慮しながら、病害虫の対策におすすめな11の項目をご紹介します。

株間を広げて植える

植物との株間が狭いと、株の成長が悪くなり、病害虫も発生しやすくなってしまいます。株間を広げることによって、1つの株に栄養が行き渡り、また風通しが良くなることで蒸れを防ぐことができます。

コンテナは直接地面に置かない

園芸をする際は、植物をコンテナに植えることが多いでしょう。

その際にコンテナを直接地面に置かないようにすることが大切です。直接おくことで、病害虫の侵入の原因となります。

葉裏に散水する

夏の乾燥が続く時期には、ハダニが発生しやすくなります。散水時に葉裏までシャワーをかけることで、乾燥を防ぐだけでなく物理的にもハダニを駆除することができます。

こまめに花がらを摘む

咲き終わった花がらや枯れ葉などは、放置しておくと病気の原因となってしまうため、こまめに摘み取ることが大切です。

湿気が強い梅雨の時期は特に病気になりやすいため、意識してこまめに摘み取ることが大切です。

こまめに除草する

雑草を放置しておくことで病害虫が発生しやすくなるため、花壇やコンテナ、畑などの雑草はこまめに除草することを心がけましょう。

コンパニオンプランツ

植物の組み合わせによってはお互いに良い影響を与え合うものがあり、コンパニオンプランツ(共栄作物)と呼びます。

特に有名なのが「マリーゴールド」で、様々な植物と相性が良いため病害虫対策として一緒に植えられることが多いです。

マルチングする

「マルチシート」や「わら」などを敷くことで、乾燥対策や雑草の抑制につながります。また雨が降った時の泥はねを抑える効果もあり、土壌中に生存している疫病などの感染を防ぐ効果もあります。

防虫ネット(被覆資材)を使う

防虫ネットなどの被覆資材を使うことで、物理的に害虫の侵入を遮断することができます。

背丈があまり大きくならない植物におすすめの対策で、虫に食べられやすいキャベツなどの野菜に使われることが多いです。

誘蛾灯(ゆうがとう)などを設置する

物理的な対策方法として、光を利用した方法があります。

虫が光に集まる習性を利用した「誘蛾灯」の設置や、夜行性害虫の行動を抑制する「黄色蛍光灯(防蛾灯)」などを活用してみると良いでしょう。

フェロモンを活用する

フェロモントラップを利用した対策方法があります。

成虫のメスがオスを誘引するために「性フェロモン」を出しますが、これを人工的に合成して害虫のオスを捕獲して防除する方法や、高濃度な性フェロモンを散布することでオスとメスの交信を混乱させて交配できなくする方法があります。

また、単純に害虫を捕殺する方法も有効的です。

害虫を駆除して体液に含まれる危険信号を出させることで、他の仲間を寄せ付けなくする効果があります。

農薬を使用する

農薬を使用することで、病害虫の予防を行うことができます。

農薬の種類にも様々ありますが、できるだけ自然由来のものを利用した方が有機栽培もできて、生態系への影響も少ないです。

また農薬を使用する場合は、決められたルールなどをしっかりと守ることが重要です。濃度が強すぎたり頻繁に散布したりすると、作物が痛む原因となるため気をつけましょう。

主な病害虫と予防方法

ここでは主な病害虫と、その予防方法についてご紹介します。

適切な方法で対策を行い、病害虫の被害から作物を守りましょう。

・アブラムシ類:薬剤には弱いため定期的に散布する
・ハダニ類:繁殖スピードが速いためすぐに適切な薬剤を施す
・コナジラミ類:定期的に薬剤で駆除する
・アザミウマ類:霧吹きなどで乾燥を防ぐほか、アドマイヤー水和剤を施す
・うどんこ病:適切な殺菌剤で防除するが、抵抗性が高いため特定のものを続けて使わない
・灰色かび病:適切な殺菌剤で早めに予防する。風通しをよくする。

いくつか病害虫とその予防方法についてご紹介しましたが、それぞれ適切な対策を行い防除することが大切です。作物の管理方法をしっかりと理解することを心がけましょう。

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雑草対策に欠かせない除草剤の使用時期やタイミングと基本的な使い方をご紹介

作物が元気に成長するためにも、雑草の除去は欠かせません。その際に、除草剤を利用しようと考える人も少なくはありません。

しかし、「どの時期やタイミングで除草剤を散布すれば良いのかわからない」と悩む方も多いのではないでしょうか。

除草剤を使用するタイミングによって十分な効果を発揮できることもあれば、時期やタイミングを間違えると雑草がうまく枯れずに無駄な費用と時間をかける結果にもつながります。

この記事では、適切な時期やタイミングで除草剤を使用するためのポイントを解説しています。

記事の内容をきちんと理解して、正しく除草剤を活用していきましょう。

除草剤の基本的な使い方を理解しよう

まずは除草剤について、基本的な知識を理解しておきましょう。

除草剤には2種類あり、それぞれ下記の通り種類が分かれています。種類によって効果や散布するタイミングが異なるため、注意が必要です。

・茎葉処理型:液体タイプが多く葉に直接かけて効果を発揮
・土壌処理型:土に撒いて根から吸収させて効果を発揮

散布する場所

茎葉処理型(液体タイプ)の除草剤は即効性が高いことが特徴です。茎や葉から吸収させることで除草効果を発揮し、除草したい場所をピンポイントで選んで散布することができます。

生えている雑草に直接散布するため、土に撒いても効果は発揮しません。

そのため使用する時は、除草したい雑草をピンポイントで選び、雑草に直接かかるように散布するようにしましょう。

土壌処理型(粒タイプ)の除草剤は、成分が土の表面から地中へと浸透・吸収することで効果を発揮します。すでに生い茂っている雑草には効果が薄く、これから生えてくる雑草の予防のために使用する場合が多いです。

雨や風の強いタイミングで散布すると薬剤が流されてしまうため、注意が必要です。そのため建物の隙間や駐車場、周囲の植物に影響が出ない場所で散布するようにしましょう。

散布量

・液体タイプ:葉の表面が軽く濡れる程度
・粒タイプ:1㎡に対し10~40g

雑草の種類によっては散布量が変わることもありますが、基本的に上記を目安にして散布するのがおすすめです。製品によっても効果に違いがあるため、説明書をよく読んで使用するようにしましょう。

茎葉処理型の散布時期とポイント

即効性のある茎葉処理型の除草剤を散布する時期やタイミングについて、ここからまとめていきます。

今生えている雑草を枯れさせるために効果的な茎葉処理型の除草剤は、液体タイプのものが多いことはご紹介した通りです。しっかりと適切な時期を考慮して、散布していきましょう。

4〜10月がもっとも効果を発揮する

茎葉処理型の除草剤は、4〜10月ごろの雑草が生い茂る時期に散布するのがおすすめです。

前述した通り、すでに生い茂っている雑草に効果があるため、雑草が成長したタイミングで使用しないと十分な効果を発揮することができません。

またこの時期は雑草の成長スピードが早くなるため、雑草の成長具合をみながら早めに散布しておくと良いでしょう。

雑草が大きくなる前に散布する

すでに生い茂っている雑草に効果のある茎葉処理型の除草剤ですが、逆に雑草が成長しすぎたタイミングで使用すると、枯れた後の処理が大変です。また大きい雑草は水分を多く含んでいるため、乾燥するまでに時間がかかってしまいます。

目安として10cmほどの雑草であれば、迷わず散布するようにしましょう。

晴れが続く日に散布する

茎葉処理型の除草剤は液体タイプが多いため、一日中晴れる日を選んで散布するようにしましょう。なぜなら、雨や風によって薬剤が雑草に吸収される前に流されてしまうからです。

より薬剤の効果を発揮するためにも、ムラなく散布することが大切です。雑草全体にまんべんなく、全体が濡れるように散布をしましょう。

土壌処理型の散布時期とポイント

土に粒タイプの薬剤を撒く土壌処理型は、これから生えてくる雑草の予防に効果的な除草剤です。

散布する時期によっては夏場に生える雑草の抑制にもつながるため、適切な散布時期を見極めましょう。

春先と秋がもっとも効果を発揮する

土壌処理型の除草剤は、2〜3月の春先や9〜10月の秋口に散布するのがおすすめです。

薬剤が土に吸収されて効果を発揮するまでには、時間がかかることが特徴です。そのため、雑草が育ち始める前の春先に散布することで、もっとも効果を得られるでしょう。

効果がで始める頃には、夏に向けて成長する雑草の成長を抑制する効果も期待できます。また雑草の繁殖期に合わせて効果を発揮するため、翌春の発生も抑えることができるのです。

また土壌に吸収された薬剤は持続期間が長く、短いものでも3ヶ月、長いものだと9ヶ月ほど効果を発揮します。年間を通して夏頃と秋頃の2回に分けて散布することで、雑草の生えにくい環境を通年作ることができます。

草刈り直後などのタイミングで撒く

土壌処理型の除草剤は雑草が生い茂っている状況だと、地中に薬剤が届かないため効果を最大限に発揮することができません。

そのため土壌処理型の除草剤を撒く前には、しっかりと草刈りをした後など、雑草が生えていない状態で散布する必要があることに注意が必要です。雑草が生い茂っていると効果を発揮できないため、ムラなく雑草を刈っておきましょう。

雨上がりや雨が降った翌日に散布する

粒タイプの薬剤のため、強い雨や風の日に散布すると遠くまで飛散する恐れがあるため注意が必要です。とはいえ、基本的には時期を問わずいつでも散布することができるため、天候を見ながらタイミングを見計らいましょう。

前日に雨が降るなど、土の表面が湿っている状態だと一番タイミングがいいと言えます。

土が湿っていることで、薬剤が溶けやすく風が少しくらい吹いても飛ばされません。

除草剤を散布する際の注意点

除草剤は植物が元気に育つためにも欠かせない道具ですが、薬剤であるため使用する際はしっかりと注意しなければいけない点がいくつかあります。

安全に配慮して植物を育てるためにも、下記の注意点をしっかりと覚えておきましょう。

・手袋やマスクやゴーグルを使用するなどして皮膚や目・鼻を晒さない
・近隣などへ配慮して使用する
・除草剤を撒いてはいけない場所について確認する

以上をしっかりと守り、安全に除草剤を使用してくださいね。

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6月の農業

病害に有効な農薬を紹介

5月は様々な夏野菜を植えるのに忙しい時期だったことと思います。
6月は植え付けが終わった後の管理が中心となる作業が多くなってきます。
果菜類の整枝や誘引の為の支柱立てなど遅れることがないようにしましょう。
6月になると梅雨の季節となります。曇雨天日が多く、日照不足で湿度が高い日が続くと生育がイマひとつで病気が発生しやすくなります。雑草の成長も旺盛です。
夏野菜(トマト、ナス、ピーマン、キュウリに発生する病害虫>

①うどんこ病


葉や茎がうどん粉をかけたようになる症状でウドンコカビ科の純活物寄生菌による植物病害の総称。気温25〜28℃で湿度50〜80%で発生しやすい病気です。子葉や子葉数枚は早めに除去しましょう。農薬の殺菌剤は予防として発病前に散布してください。

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②疫病


葉や茎がうどん粉をかけたようになる症状でウドンコカビ科の純活物寄生菌による植物病害の総称。気温25〜28℃で湿度50〜80%で発生しやすい病気です。子葉や子葉数枚は早めに除去しましょう。農薬の殺菌剤は予防として発病前に散布してください。

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③べと病


べと病はウリ科やアブラナ科などの野菜に発生する「カビ」が原因の病気です。
どの種類のべと病も葉に発生し、黄淡色又は黄白色の病斑が発生し、葉の裏にすす状のカビが発生するのが特徴です。
着花したトマトやナスに花弁が残っているとべと病の発生を助長するので早目に取り除きましょう。

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④炭疽病


炭疽病はウリ科の夏野菜はもちろん草花、果樹、庭木の葉、果実、茎、枝などに発生します。春から秋にかけて発生しますが、特に高温で雨の多い梅雨のこの時期は発生しやすくなります。
葉や果実に発生した場合は灰褐色から黒褐色で円形の病斑が生じます。
防除の方法としては、野菜や草花は適正な密度に植え、込み合った枝を剪定し風通しをよくします。
薬剤を使用する場合は発生時期に薬液の定期散布を行いましょう。

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